お祭りのクジ引き
先日、家族でお祭りに行ってきた。
お祭りには、いろいろな屋台が並んでおり賑わっていた。
小さい頃を思い出すと、私は屋台のクジ引きが好きだった。
お祭りにいくと、お小遣いを握りしめクジ引きに挑戦していた。
当たりはゲーム機や、そのソフト。
数百円でゲーム機が手に入るかもしれないと、ドキドキしながらクジをしたものである。
それから30年以上経ち、私はギャンブル依存症になった。
初めてのギャンブルがお祭りのクジ引きかもしれない。
当然クジ引きでゲーム機が当たった事はない。
しかし、お祭りと聞くと屋台のクジ引きをやりたいと胸を躍らせていた。
その時点でギャンブル依存症になる素質を持っていたのかもしれない。
そして今、私は小学生の子供とお祭りに来ていた。
子供のお目当ても幼い頃の私のようにクジ引きのようであった。
私は子供に絶対ギャンブルはして欲しくない。
クジ引きとギャンブル依存症の因果関係はわからないが、小さい頃からギャンブルの無意味さを教えなければならないと思った。
しかし、「頭ごなしにクジ引きはするな」と押さえつけても反発して、余計にしたくなると思う。
そこで、まずは当たる確率の少なさについて教えていく。
そもそも、当たりがあるかどうかもわからない事と、当たりクジがあるかという疑問に対しYouTubeで検証した動画があり、その動画では当たりがなかった事を説明する。
次に、1等のゲーム機本体がお店に見当たらない事や、景品であるはずの大きなぬいぐるみが汚れていたり、洗濯したような毛並になっている事を指摘する。
子供も、それに対し同意はしたものの、まだクジ引きをしたいという気持ちは残っている。
話を聞いてみると、クジ引きの代金より高い物を当てたいという回収率を重視する考えは諦めたらしいのだが、景品はそこそこだけど、当たりやすいクジがしたいという的中率を重視した考えが残っているようだ。
そして、一軒のクジ引きの屋台でクジ引きをする事になった。
奇数が出たらあたりで、ぬいぐるみが貰える。
偶数が出たらはずれで、押せば光るゴムのおもちゃや、スライムが入ったおもちゃなど、原価でいうと数十円だと思われる物が貰える。
クジは一回500円
結果はハズレだった。
原価、数十円であろうおもちゃを手にする。
確率は2分の1
子供は、もう一度チャレンジした。
ここで止めて、クジをやりたい気持ちを抑制するより、またハズレて、2分の1の確率でも何度も外す事がある事を教えた方がいいと思った。
何回やっても2分の1の確率は変わらないという事を理解する事で、大人になった時、パチンコの回転数の表示の無意味さに気付いて欲しいという願いもあった。
パチンコは毎回約300分の1の確率であり、どれだけハマっている台でもその確率は変わらないという事を。出やすい台などない事を。300枚から1枚を当てるクジ引きにお金をつぎ込んでいるという事を。
しかし、子供は奇数を引き、ぬいぐるみを手に入れた。
子供は当たりを引き喜んだ。
しかし、ぬいぐるみは貰えたが、2回クジをして本当に良かったのか?という思いはあるようだった。
そこで、子供と一緒にそのぬいぐるみの値段を調べることにした。
原価でいうとぬいぐるみも100円くらいなのかもしれない。
しかし、ここは原価の事は置いといて、ネット上でいくらで販売されているかを調べた。
結果、似たようなぬいぐるみがフリマアプリで約1000円で売っていた。
多分、こういったクジ引きで取ったぬいぐるみを利益が出るように価格設定したのであろう。
クジ引きで使った金額より安くネット上には出てない事を確認した子供はホッとした様子だった。
しかし、これ以上クジをしていたらマイナスであった。
ギャンブルはやればやる程マイナスになる。
その事に気付いてくれたかどうかはわからない。
しかし、今後もギャンブルの無意味さを子供にはしっかり伝え、父と同じ事をしないように教えていきたいと思う。
オラに元気を分けてくれ!
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