ギャンブルの才能
競馬の予想家と言われる人の本が、たくさん書店に並んでいます。
私もいろいろな本を読んで研究しました。
こんな予想法があるのかと感心しながら読んだものです。
どの本にも書いてあったのが、競馬で勝つには当然の事ですが、的中率ではなく回収率を上げなければならないというものでした。
すなわち、配当の少ない馬券をいくら当てても儲けが少ないし、一度外れたらすぐに収支がマイナスになってしまう。
しかし、配当の大きい馬券を狙うと1回当たれば、それまでの分のマイナスはすぐにプラスに変わるということです。
この本を読めば、人気のない実力馬の見極め方、荒れるレースの見極め方が書いてあるので、大穴馬券が取れますよ。という内容です。
本には、100万馬券的中!とか300万円払い戻し!など景気がいい馬券が印刷されています。
「なるほど、荒れそうなレースを選んで、あまり人気のない実力馬を軸にした馬券を買えばいいのか。」
早速、本で書いてある荒れそうなレース、狙うべき人気のない実力馬を調べて実践しました。
配当の大きい馬券がそうそう当たるものではありません。
しかし、それも想定内です。1回大きい配当を当てればいいのです。
一撃必殺を狙って人気薄を買い続けます。
しかし、当たる事なく結局、資金の方が先に尽きてしまいました。
それでも買い続けたらどうなるでしょう?
もうお分かりですね。
負ければ負ける程、配当がより大きいものを当てないと取り戻す事が出来ません。
そうして当たるはずのない馬券を買ったり、賭け金を増やしたりします。
荒れるレースを厳選してたはずが、当たらない焦りから全レースに手を出します。
そして、資金はさらに減っていきます。
そして、お決まりのキメゼリフです!
「負けた分取り返さないと!」
そもそも、なぜ競馬をしようとしていたのでしょう?
ちょっとお小遣いを増やす為だったはずです。
使いこんでしまったお金を取り戻す為ではなかったはずです。
借金を返す為ではなかったはずです。
お小遣いが尽きた時点で気付けばよかったのです。
自分にはギャンブルの才能がないと。
残念ながらギャンブルにも才能はあると私は思います。
才能がないから負けるのです。
才能がないから依存症になったのです。
それを認めてギャンブルを止めるべきなのです。
もし、草野球に来ていた30過ぎの男が
「俺はプロ野球選手になるんだ!」
と言っていたら、どう思いますか?
「何バカな事言ってんの?才能がないからもう止めとけ。みっともないぞ」
と思いますよね?
それと同じです。
いや、周りの人に迷惑をかけている分、私の方がタチが悪いです。
もし、またBETしたい衝動がやってきたときには、この事を思い出したいと思います。
私はギャンブルの才能がないのに、ギャンブルで儲けられると思い込んでいる哀れな男だという事を。
オラに元気をわけてくれ!
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