本当にあった怖い話
昨日はギャンブルをしたい衝動に襲われた。
トリガーになったのは、ネットニュースで見た競馬の見出しである。
来週は天皇賞というG1レースがある。
その天皇賞に出走する馬の事が書いてある記事の見出しだった。
あの馬も出るんだ
と私は思った。
「あの馬も」の「も」と言うのには訳があって、以前違うネットニュースの見出しを見て、他の強い馬が天皇賞に出ることは知っていたからだ。
こういった競馬の情報は意識的にスルーするようにしていたのだが、今回は立ち止まってしまった。
そうなると、馬券が買いたくなるものである。
しかし、お金は自分で管理していないので、所持金は小銭程度。ただ、お金を借りる術は知っている。
少しだけ用立てて競輪で増やして週末のG1しようかな?
という考えがふと浮かんでくる。
しかし、考え直す。
断ギャンブルを始めてまだ1カ月も経っていない。
ブログでも、もうギャンブルをしないと散々言っといてもう諦めるのか?
それでもギャンブル熱は収まらない。
ブログに書く必要はないだろう?スリップした事を書かなければいい。
ギャンブルもハマらなければいいんだ。うまく付き合っていけばいい。今回は自制できる。
そういう考えが止まらなくなってくる。
時計を見ると夜8時すぎ。競輪はやっている。
競輪のサイトを見てしまう。
8時半投票締め切りで競輪の決勝レースが行われる予定になっている。
このレースがしたい。
出走表を見る。簡易な予想をしてしまう。
したらいけない。この一回をしてしまうと自制が効かなくなる。
競輪をしたい衝動との戦いが続く。
意識を競輪から遠ざけながら、競輪したい熱が冷めるのを待つ。
そして8時半が過ぎた。
車券を買う事はなかった。
結果を見る。
予想は外れていた。
ここで競輪したい衝動は治まる。
ギャンブルで儲かる事はないんだ。
その時の事を振り返ると、まるでそれはテレビや本などでよく見る恐い話のように思える。
異世界に迷い込んでしまい、そこから抜け出す道を見つけるのだが、「帰り道に後ろから声を掛けられても絶対後ろを振り返ってはいけない。振り返れば一生元の世界に帰る事は出来なくなる。」と忠告され、振り返らないように気をつけるのだが、悪霊があの手この手を使い振り返らそうとする話だ。
結局、私は振り返らなかった。
しかし、出走表やレース結果を見たりしたし、簡易ながら予想もしてしまった。
もし、結果を見て予想が当たっていたらギャンブル熱がさらに上昇していたかもしれない。
そう考えると、ゾッとしてしまう。
自分は落ち着いたと慢心してはいけない。
そう思える出来事だった。